リノベーションは、家をただ新しくする工事ではありません。日々の所作や、光の落ちる角度、家族が自然に集まる場所。そうした"暮らしの輪郭"を静かに整えていく営みです。
見学会、相談会などのイベントや展示場。住まいと向き合うさまざまな場に足を運ぶことで、自分たちの暮らしの形が、少しずつ言葉を持ちはじめます。
今回は、暮らしを起点に住まいを考えるための"体験の使い方"を整理していきましょう。
リノベーション見学会で分かる4つのこと

リノベーション見学会は、空間そのものに触れられる場所。図面では伝わらない時間の流れを、体で感じ取ることができます。
1.暮らしの動線を体感できる
朝、自然と足が向く洗面所。夕方の忙しい時間帯、キッチンと洗濯機を行き来する動き。片付けが負担にならない、ちょうどいい収納の位置と量。
見学会では、そんな生活リズムの流れの軽やかさを、肌で感じ取ることができます。
玄関から洗面へ、そしてキッチンへと続く動線。帰宅してから夕食の準備を始めるまでが、ひとつながりになっているかどうか。朝、顔を洗って身支度を整え、朝食をとるまでの一連の動作が、無理なく続いていくか。
動線の良し悪しは、図面の上では分かりません。実際に歩いてみて、身体の向きや視線の先、手を伸ばしたときの距離感を確かめることで、ようやく見えてくるものです。
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2.間取りや空間を確認できる
光の入り方や風の抜け方は、写真や図面では掴みきれないところです。
たとえば吹き抜け。図面では開放的に見えても、実際に立ってみると印象が違うことがあります。「思ったより狭い」と感じることもあれば、「想像以上に広々としている」と驚くことも。天井の高さ、窓の位置、壁の色が重なり合って生まれる空間の印象は、その場に身を置いてみないと分かりません。
家族の存在を感じる距離感も、大切な要素。キッチンに立ちながら、リビングで過ごす家族の様子がどう見えるか。静かに集中したいとき、どこに行けば落ち着けるか。リノベーション見学会では、暮らしの距離感を体で測ることができます。
3.仕上がりの雰囲気や質感がわかる
使う素材で変わる、空間の表情。窓の位置や大きさで変わる、明るさと落ち着きのバランス。高さや広さを、数字と実物で答え合わせできる時間。
床材ひとつとっても、無垢のフローリングか合板かで触れたときの温もり、足音の響き、経年で深まる表情はまったく違います。壁も同じ。漆喰や珪藻土といった自然素材は、光の当たり方で表情を変え、空気の質感まで変えてくれます。
天井の高さ、梁の見せ方、照明の灯し方。これらが組み合わさって生まれる"空間の佇まい"は、数値やサンプルだけでは伝わりきりません。
4.見学会で見るべき“暮らしの変化” がわかる
どこで過ごす時間が増えたのか。家族が自然に集まる空間。気持ちを切り替えられる、小さな居場所。
永家舎の見学会では"間取りがどう変わったか"ではなく、"暮らしがどう変わったか"が、よく見えます。
リノベーション前は家族がバラバラに過ごしていたのに、今は自然とリビングに集まるようになった。以前は物置のようだった部屋が、誰かの大切な居場所になった。そうした変化の背景には、必ず理由があります。
リノベーション見学会は、暮らしの変化の理由を、空間を通して読み取ることができる場所なのです。
リノベーション相談会でできる3つのこと
リノベーション相談会は、家の問題を並べる場ではありません。自分たちのこれからの暮らしを、静かに見つめ直す時間です。言葉にすることで、輪郭が見えてきます。
1.リノベ or 建替えの判断
築年数や状態だけで決めるわけではありません。今の家に残したいものは何か。その家の記憶や風景に価値があるか。どこまで間取りを変えたいか。新築では得られない"味わい"を好むか。
永家舎では、"暮らしの物語"も基準のひとつとして考えます。
たとえば、祖父母の代から住み続けてきた家。柱の傷や窓から見える景色には、家族の時間が刻まれています。そうした記憶を残しながら、暮らしやすさを更新していくのがリノベーションの良さ。一方で、構造的な問題が大きいとか、間取りを根本から変えたいという場合には、建替えの方が現実的なこともあります。
リノベーション相談会では、築年数や劣化状況といった客観的な情報だけでなく、「この家でどう暮らしたいか」という思いも含めて、総合的に判断していきます。
2.“暮らしの課題”を整理する
忙しい朝の慌ただしさ。片付かない理由。家族との距離が遠すぎる、あるいは近すぎる。自分の時間を持ちにくい。対話の中から、住まいの問題点や課題を見つけ、整理していきます。
「なんとなく暮らしにくい」という漠然とした違和感。それを言葉にしていくことで、具体的な課題が浮かび上がってきます。「片付かない」という悩みひとつとっても、収納が足りないのか、収納の位置が悪いのか、そもそも物が多すぎるのか。原因によって、解決の方法は変わります。
「家族との距離感」も、大切なテーマ。リビングが広すぎて家族がバラバラに過ごしてしまう。逆に、狭すぎて互いの気配が気になりすぎる。リノベーション相談会では、こうした日常の小さな違和感を丁寧にすくい上げていきます。
3.優先順位を決める
家事の負担が軽くなること。ゆっくり座れる場所があること。家族が気持ちよく集まれる距離感。片付けが自然にできる仕組み。自分の時間を守るための余白。言葉にしていくうちに、「何を変えたいのか」「何を残したいのか」が定まっていきます。
リノベーションで叶えたいことは、いろいろあるでしょう。しかし、予算や構造上の制約もあって、すべてを実現するのは難しい。だからこそ、優先順位をつけることが大切なのです。
「家事動線を整えることが最優先。その次に、家族が集まれるリビングをつくりたい」というように、何を軸にするかが決まれば、プランの方向性も定まってきます。リノベーション相談会は、自分たちの価値観を確認し、優先順位を明確にしていく場でもあります。
リノベーション展示場の歩き方

展示場は"空間のショールーム"ではなく、設計者の思想に触れる場所です。そこで感じる心地よさは、暮らしの未来へと直接つながっていきます。
建材・設備などの仕様を確認する
標準仕様、推奨する建材や設備がどういうものなのか。それをチェックできるのが展示場です。
永家舎では自然素材が中心。木に触れたときの落ち着き、時間とともに変わる色の深み、素材がつくる空気のやわらかさ。そうした表情を、ぜひ確認してみてください。
たとえば無垢材のフローリング。実際に触れて、歩いてみることで、自分たちの好みが見えてきます。壁材も同じ。漆喰や珪藻土の、ビニールクロスとは明らかに違う質感と空気感。
リノベーション展示場では、こうした素材の違いを体感しながら、自分たちの暮らしに合う仕様を見つけていくことができます。
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動線・収納の考え方を確認する
動線の効率性や収納の許容量はもちろんですが、「何もない場所」があるかどうかも大切。余白は、暮らしを整えるために欠かせないもの。
キッチンの収納は?食材や調理器具がすべて収まるだけでなく、作業スペースにも余裕があるか。玄関の土間収納も同じ。靴や傘、アウトドア用品を詰め込むのではなく、少しゆとりを持たせた設計になっているか。
リノベーション展示場を歩きながら、「ここに何を置くか」ではなく「ここには何も置かない」という設計思想があるかどうかも確認しましょう。余白のある空間は、暮らしに呼吸を与えてくれます。
家族の“居場所”のつくり方
リビングに入ったとき、どこに座りたくなるか。座ったとき、視線の先に何が見えるか。こもる場所と開く場所のバランスはどうか。
その会社が大切にしている"暮らし方の哲学"が、展示場から見えてきます。
たとえばリビングの一角にある小上がりの畳スペース。それは誰の居場所として想定されているのか。子どもが遊ぶ場所なのか、大人がくつろぐ場所なのか。窓辺のカウンター席も同じ。読書をする場所か、仕事をする場所か。
そんな視点で見ていくと、その会社が自分たちの暮らしに合うプランを提案してくれるかどうかが見えてきます。
リノベーションイベントの探し方と注意点
見学会や相談会に参加することは、いいリノベ会社に出会う近道でもありますが、探すときのコツがいくつかあります。
web検索やSNSで気になる会社を見つけたら、企業理念やコンセプト、施工事例の雰囲気などを確認してみてください。ただ「日程が合うから」という理由だけで参加するのではなく、その企業の考え方に共感できるか、所有する物件との相性はどうか。そうしたことを確かめてから申し込みましょう。
リノベーションイベントに参加する際の注意点
せっかく参加するなら、"自分に必要な気づき"が得られるよう、しっかり準備をしておきましょう。
安易に契約を判断しない
その場でヒアリングや提案まで進むこともありますが、会場の雰囲気や限定キャンペーンに流されて、その場で安易に契約してしまわないよう注意を。
リノベーションは本来、時間をかけて慎重に検討すべきもの。どんなに印象が良くても、一度家に持ち帰って冷静に判断しましょう。
家に帰ってから落ち着いて考える時間を持つ。家族とも相談する。他の会社のイベントにも参加してみる。比較検討することで、本当に自分たちに合う会社が見えてきます。「今日契約すれば割引」といった限定条件を提示されても、焦らず冷静な判断を。
工事の目的や背景を知る
見学会では、なぜそのリノベーションを行ったのか、本来の目的や背景を確認してみてください。
「どういった課題を解決するためにその間取りにしたのか」
「なぜこの素材を選んだのか」
「なぜこの位置に窓をつくったのか」
細かな選択にも必ず理由がありますから、目的と完成形を照らし合わせることで、自分たちのプランに活かすべき点や、新たなアイデアのヒントが見えてきます。
デメリットやリスクも確認する
リノベーションイベントでは、メリットや成功事例といったプラスの側面が目立ちやすいものですが、実際に確認したいのはデメリットやリスクも含めたリアルな情報です。
たとえば無垢材のフローリングは、経年変化が美しい反面、傷がつきやすく水に弱いという特性があります。漆喰壁は調湿効果がある一方で、施工に時間がかかりコストも高め。こうしたデメリットも含めて説明してくれる会社は、信頼できます。
また築年数が古い物件の場合、構造補強や断熱改修が必要になることも。そうした追加工事の可能性や、将来のメンテナンス費用についても率直に話してくれるかどうか。リノベーション相談会では、そうした誠実さも見極めたいところです。
事前準備をしてから行く
質問したいことをまとめておく。物件の図面や写真を持参する。希望のイメージをスマホに保存しておく。このように簡単な準備をしておくだけでも、有意義な打合せができます。相談会に限らず、見学会や展示場でも相談できる準備をしておきましょう。
今の住まいで困っていることをリストアップしておくのもおすすめです。「朝の洗面所が混雑する」「収納が足りない」「冬の寒さが厳しい」といった具体的な悩みを書き出しておくと、相談がスムーズに。ほんの少しの準備で、リノベーションイベントの時間が何倍も充実したものになります。
リノベーションイベント参加のメリット
リノベーションイベントに参加することは、空間を実際に体感できるだけでなく、プロに直接話を聞けるというメリットもあります。
工事の仕上がりや雰囲気を自分の目で確認できる。リノベーションの基礎知識を学べる。会社や担当者の雰囲気を感じ取れる。費用感や予算の目安が分かる。
ウェブサイトや雑誌で見る写真は、どうしても"最高の瞬間"を切り取ったもの。けれどリノベーション見学会に行けば、実際の暮らしの中での使い勝手や、時間帯による光の変化も感じられます。
また担当者と直接話すことで、その会社の姿勢や対応の丁寧さも分かります。
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あなたに合うリノベーションイベントは?
見学会、相談会、展示場。それぞれの特徴を知り、自身に合うイベントを選んで、参加してみましょう。
リノベーション見学会が向いている人
- リアルな暮らしをイメージしたい人。
- 実際の予算感を知りたい人。
- リノベーション後の広さや質感を体感したい人。
完成見学会は、実際の施主様が住む家を期間限定で公開するイベントです。展示場とは違って、「地に足がついた」リアルな空間を見られるのが最大の魅力。
予算の制約や、生活に必要な機能がどう盛り込まれているか。理想と現実のバランスが、最も感じ取れるのが見学会です。
リノベーション相談会が向いている人
- リノベーションの基本から学びたい人。
- 具体的な悩みや疑問がある人。
- 予算や住宅ローンの相談をしたい人。
古民家、鉄骨造など、所有物件が一般的でない場合は、見学会や展示場では判断が難しいことも。そんなときは、実際に話を聞いてみるのがおすすめです。
「そもそもリノベーションとは何か」という基本から、「うちの物件はリノベーション可能か」という個別の相談まで、幅広く対応してもらえます。資金計画や住宅ローンの相談も、専門家に直接聞けるのは心強いですね。
リノベーション展示場が向いている人
- ある程度依頼先に目星をつけている人。
- その会社のポテンシャルを知りたい人。
- リノベーションのイメージを膨らませたい人。
リノベーション展示場は、その会社の"理想形"が表現されている場所。標準仕様や推奨する素材、設計の考え方が凝縮されています。「この会社に依頼したら、どんな家になるのか」というイメージが掴みやすいのが特徴です。
見学会は期間限定ですが、展示場は基本的にいつでも訪れることができます。納得がいくまで、何度でも足を運びましょう。
まとめ
リノベーションは、ただ古いものを新しくする、性能を足していく作業ではなく、暮らしそのものを整える営みです。
見学会では暮らしの流れを体感し、相談会では思いを言葉に変えていきます。展示場では、住まいの佇まいや空気に触れることができます。
永家舎が大切にしているのは、家族の時間がやわらかく続いていくこと。"余白のある暮らし"をつくるための体験なら、永家舎のリノベーションイベントへ。