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福井県は日本海側に位置し、1948年の福井地震では甚大な被害を受けた歴史があります。近年は全国各地で大規模地震が頻発しており、「自宅の耐震性が心配」という声も増えてきました。築年数が経った住まいでも、リノベーションと同時に耐震補強を行えば、現行基準を超える耐震性能を手に入れることができるのでしょうか。
耐震等級の基本から具体的な補強方法、費用の考え方、活用できる補助金まで、福井で安心して長く暮らすための知識をまとめていきます。
リノベーションをご検討中の方、築年数が経っているご自宅の耐震性に不安のある方は、ぜひ参考にしてください。

| 建築基準 | 倒壊・崩壊・大破 | 無被害 |
| 旧耐震基準(〜1981年5月) | 46% | 5% |
| 新耐震基準(1981年6月〜) | 18% | 20% |
| 2000年基準以降 | 6% | 61% |

| 評点 | 判定 |
| 1.5以上 | 倒壊しない |
| 1.0〜1.5未満 | 一応倒壊しない |
| 0.7〜1.0未満 | 倒壊する恐れあり |
| 0.7未満 | 倒壊する可能性が高い |
耐震補強は「基礎」「壁」「柱・接合部」「屋根」の4つの部位に対して行います。それぞれの工事内容と効果を理解することで、自宅に必要な補強がイメージしやすくなります。
主な補強方法
● 抱き基礎(添え基礎)補強:既存の基礎に沿って新たな鉄筋コンクリートを増設し、一体化させる方法です。
● ひび割れ補修:エポキシ樹脂を注入してひび割れを塞ぎます。
● アンカーボルトの設置・増設:土台と基礎をしっかり緊結します。
建物の"根"である基礎の状態を確認することが、耐震補強の第一歩となります。
地震の横揺れに対抗するのが「耐力壁」の役割です。壁の量が足りなかったり、配置のバランスが悪かったりすると、建物がねじれて倒壊の原因になります。
主な補強方法
● 構造用合板の増設:既存の壁に構造用合板を張り付けて強度を上げます。
● 筋交いの追加・補強:斜めに入れる部材で壁の強度を高めます。
● 耐震金物による固定:筋交いと柱・土台をしっかり緊結します。
壁の強さは「壁倍率」という数値で表され、筋交い(30mm)を入れると4.2倍、構造用合板で補強すると2.5倍程度。この数値をもとに、必要な壁量を計算していきます。
地震の揺れで柱が土台から抜けてしまうと、建物は一気に倒壊へと向かいます。2000年基準で接合部の規定が明確化されたのは、阪神・淡路大震災でこの「柱の引き抜き」が多くの被害をもたらしたからです。
主な補強方法
● ホールダウン金物の設置:柱と基礎を直接つなぎ、引き抜きを防ぎます。
● 柱頭・柱脚金物の取り付け:柱と梁、柱と土台の接合部を補強します。
● 柱の交換:シロアリ被害や腐朽がひどい場合は部材そのものを入れ替えます。
見えない部分だからこそ、リノベーションで壁を開けたときにしっかり確認しておきたいところです。
重い屋根は、地震時に建物を大きく揺らす原因になります。振り子を想像するとわかりやすいですが、おもりが重いほど揺れは大きくなります。
主な補強方法
● 軽量金属屋根への葺き替え:従来の瓦屋根から軽い素材に変更します。
● 防災瓦・軽量瓦への変更:瓦の風合いを残しつつ軽量化を図ります。
福井県のような積雪地域では、雪荷重とのバランスも考慮する必要があります。屋根の軽量化だけで耐震性が大幅に向上するケースもあり、費用対効果の高い工事といえます。

耐震補強の費用は、建物がいつ建てられたかによって大きく変わります。旧耐震基準(1981年5月以前)の建物は、基礎・壁・接合部のすべてに手を入れなければならないケースが多いです。2000年基準以降の建物であれば、部分的な補強で済むこともあります。建築時期によって必要な工事範囲が異なるため、まずは耐震診断で現状を把握することから始めましょう。
すべてを補強するのか、弱点となっている部分だけを補強するのかで、費用は大きく変動します。また、建物の規模(延床面積)や形状(総二階か、複雑な形状か)によっても工事のボリュームは変わってきます。耐震診断の結果をもとに、どこまでの性能を目指すかを専門家と相談しながら決定しましょう。
現行基準を満たす「評点1.0」を目指すのか、より安心な「評点1.5(耐震等級3相当)」を目指すのかによっても費用は変わります。評点が高いほど補強箇所が増え、工事費用も上がる傾向にあります。ただし、長期的な安心や地震保険料の割引、資産価値の維持を考えると、どこまで投資するかは慎重に検討したいところです。
耐震補強だけを単独で行うと、壁や床の解体・復旧に別途費用がかかります。しかし、リノベーションと同時に行えば解体工事を共有できるため効率的。足場の設置も一度で済み、工期も短縮できます。「耐震補強もやりたいけど費用が心配」という場合こそ、リノベーションのタイミングで一緒に工事することをおすすめします。

耐震補強には国や自治体の支援制度が用意されているため、これらを上手に活用することで費用負担を大幅に軽減できます。
(参考)補助金・支援制度について|国土交通省
多くの自治体では、耐震診断や耐震改修に対して補助金を設けています。福井県内でも、木造住宅の耐震化に関する補助制度を各市町村が実施しています。補助額や条件は自治体によって異なるため、お住まいの市町村窓口や福井県のホームページで最新情報を確認してください。
» 木造住宅の耐震化に関する補助制度について|福井県
昭和56年5月31日以前に建築された住宅で耐震改修を行った場合、所得税の控除を受けられます。
● 10%控除:標準的な工事費用相当額(上限250万円)
● 5%控除:上限を超えた部分および併せて行う増改築等工事(上限あり)
● 適用期限:令和7年(2025年)12月31日まで
住宅ローンの有無に関わらず利用できるのが特徴です。
» 耐震改修に係る所得税額の特例控除|国土交通省
一定の耐震改修工事を行うと、翌年度の固定資産税が1/2に減額されます。
● 対象:1982年1月1日以前から所在する住宅
● 条件:工事費用50万円超
● 適用期限:最新情報の確認が必要
住宅ローン控除との併用も可能なため、複数の制度を組み合わせて活用したいところです。
» 耐震改修に係る固定資産税の減額措置|国土交通省


耐震補強は見えない部分の工事だからこそ、信頼できるパートナー選びが重要になります。専門家の目でしっかりと診断することが、長く安心して暮らすための第一歩です。後悔しないために押さえておきたいポイントを整理しました。
現状を正確に把握してから計画を立てることが基本です。診断結果があれば、優先すべき補強箇所が明確になり、見積もりの精度も上がります。自治体の補助を受けられる耐震診断は費用負担も少なく、補助金申請の際にも診断結果が必要となるケースが多いです。
耐震等級3相当を目指すなら、許容応力度計算に対応できる技術力が必要です。「評点1.5以上」の報告書を作成できるか、建築士が在籍しているかを確認しておきましょう。診断から設計、施工まで一貫して対応できる会社であれば、計画もスムーズに進みます。
壁や床を解体するリノベーションのタイミングは、構造を確認し補強するベストな機会です。間取り変更と耐震補強を一体で設計することで、無駄のない計画が立てられます。将来の暮らし方も見据えながら、長く安心して住める家づくりを目指しましょう。
福井県は積雪地域であり、屋根にかかる雪荷重への配慮が欠かせません。また、湿気の多い環境ではシロアリや腐朽のリスクも高く、耐震対策と合わせて対処する必要があります。地域の気候風土や建物事情に精通した会社に依頼することで、より確実な耐震リノベーションが実現します。
リノベーションは、住まいの耐震性能を見直す絶好の機会です。旧耐震基準や新耐震基準で建てられた住宅でも、適切な補強を行えば耐震等級3相当の強さを手に入れることができます。
大切なのは、まず耐震診断で現状を把握し、構造を理解した専門家と一緒に計画を進めること。補助金や減税制度も活用しながら、福井の地で安心して長く暮らせる住まいを実現しましょう。
耐震リノベーションをお考えなら、地元福井の気候風土を知り尽くした永家舎へ。診断から設計、施工のことまでワンストップで対応可能なので、まずはお気軽にご相談ください。永家舎では、耐震と制震を組み合わせたリノベーションで、より安心な住まいづくりをサポートいたします。
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