日本全国で、空き家の数が増加し続けています。
とくに地方にいくほど、若い人たちが都会へ出てしまうこともあり、祖父母の住んでいた家が空き家となったあと、その管理や相続について悩むケースが少なくありません。
放置された空き家は、防犯・防災上の問題を引き起こすだけでなく、地域のコミュニティにも影響を及ぼします。
空き家となった祖父母の家をどうするか。その選択肢は、大きく以下の3つがあります。
どの選択が最適かは家の状態や立地、家族の状況によっても異なりますが、もし祖父母の家がこの福井にあり、あなたが今後も福井に住み続けるというのであれば、可能な限り住み替え、住み継いでゆくことを検討していただきたいなと思っています。
祖父母の家への住み替えには、意外にも多くのメリットがあります。
まず、新築では難しい、広い空間で子どもをのびのび育てられる環境が手に入るという点。今の家は30〜35坪が標準的ですが、祖父母の代になると40坪、50坪以上の広さがある家もめずらしくありません。
さらに、ゆかりのある土地なので、まったく知らない場所に新たに居を構えるよりは、近所付き合いなどの面でも安心感があるのではないでしょうか。
相続税の軽減など節税効果が期待できる一方で、新たに土地を購入し、家を新築するという負担が軽減されます。
子世帯が家を引き継ぐ場合は中高年になってからのリフォームになりますが、孫世帯が20代、30代前半の若いうちに引き継ぐことで、住宅ローンを長く組めるというメリットも生じます。
「誰が」「どんなふうに」住んでいたかわからないというのは、中古住宅を購入するうえでの不安材料にもなり得ます。
その点、祖父母が住んでいた家には顔が見える、住まい手が見える安心感があり、それだけでもほかの中古住宅にはないメリットがあると考えられます。
祖父母の家には、家族の歴史や思い出が詰まっています。
小さい頃、両親に連れられて遊びに行き、広い家の中を走り回ったり、みんなでご馳走を食べたり、同年代のいとこと一緒に遊んだ記憶。思い出深い自分たちの実家を我が子や甥・姪が引き継いでくれるというのは、その家に暮らし、大人になった両親や親戚たちにとっても、大きな喜びとなるに違いありません。
祖父母の家を住み継ぐということは、単に建物を再利用するだけではありません。そこには家族の歴史が刻まれています。
空き家問題の解消という社会的な意義と、家族の思い出を大切にする個人的な意義。その両方を満たす選択として、祖父母の家に新たな命を吹き込むことを考えてみてはいかがでしょうか。
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