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今ある外観を活かし、最大限のデザインをつくる

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住まいには性能ももちろん大切ですが、愛着を持てる家に仕上げるために欠かせないのが、やはりデザインです。

外へ出かけるとき、帰ってきたとき、毎日必ず目にする外観。
いつ見ても「いい家だな」と思えるような洒落た外観に仕上げるには、どうすればよいのでしょうか。



理想はやはり、木質系の外観ですね。

板張りと漆喰というのは、古来より日本で使われてきた伝統的な意匠のひとつ。
老朽化して錆びだらけになったトタンも、色褪せたサイディングも、本物の木に変わるだけで印象はガラリと変わります。

地域の景観や福井の気候にもなじみやすく、経年変化によって移りゆく様を愉しめるのも、板張りの醍醐味。
コストの関係で全面に板を張るのが難しい場合には、正面だけ板張りで、側面や背面は金属サイディングと使い分けてもよいでしょう。
 
また、リノベーションの場合は新築と違い“残る部分”が出てくることがあります。
家が大きいと外壁すべて張り替えることが難しいため、正面だけ、老朽化のひどい場所だけという具合に、部分的な張り替えになることも少なくありません。
必然的に、その“残る部分”との調和も考えながら、新たな外観をデザインしていくことになります。
 
ときには、昔ながらの意匠を継承しつつ、どこかにオリジナリティを加えることで、古さと新しさの入り混じった粋なデザインが生まれることもあります。

たとえば、こちらの古民家。



古民家の外壁というと、焼杉を縦に張るイメージが強いのではないでしょうか。
しかし、この2階部分の壁面をすべて板張りだけで仕上げてしまうと、どうしてものっぺりと見えてしまいます。
かといって付梁をするとコストがかかるし、なんとかしてメリハリのある外観に仕上げることはできないかと試行錯誤した結果、「横張りにする」という選択肢が浮かびました。
 
木材の横張りは、鎧のように板を重ねていくことから『鎧張り』とも呼ばれています。
板の隙間から雨風が吹き込まないようにという工夫の詰まった施工方法ですが、この板を重ね合わせた部分の段差に、わずかな印影が生まれます。
この印影を利用して、立体感のある仕上がりに見せようと考えたのです。



このように、今あるデザインを活かしながら、プラスαの価値を付加してゆく。
もちろん、機能面もしっかりと考えてあげないと、いくらおしゃれな外観になっても雨漏りするような家では意味がありません。

見た目、コスト、機能性。この3つをバランスよく考えながら、最大限のデザインを作り上げていく。
それが、永家舎のリノベーションにおける“外観のつくり方”です。
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